沖縄本島中部、沖縄市泡瀬にある珍しい名前の神社、「泡瀬ビジュル」
・・・ビジュル?
浪之上や普天間、成田山って漢字だと馴染みもあるが・・・カタカナ?
どんなご利益があるのか。せっかくなので泡瀬ビジュルについて調べてみました!
泡瀬ビジュル
敷地自体はそんなに広くないんですが
- 子宝
- 安産祈願
- 無病息災
- 交通安全
といったご利益があるそうで、特に子宝と安産祈願が有名で全国から参拝に訪れる人がいるようです。
因みに、自分が訪れた時は緊急事態宣言が出てて、朝も早かったのでお守りは買えませんでしたが参拝はできました。
泡瀬ビジュルの名前の由来
泡瀬は昔「あせ島」「あわす小離」と称され高原村より東へおよそ九町、隔海に突出した無人の小島で自然に形成された砂州と南西には広い干潟を有しいていた。1968年頃読谷山間切の・・・
長いっ!!(笑)
教頭先生の話か。
要は1968年頃、首里王府の役人として読谷で勤めていた高江州家の先祖が、干潟だった泡瀬に最初の移住者として移り住んだと。
農耕をしながら塩を作る生活をしていたある日、漁に出ると海面に浮かぶ霊石を見つけたのでそれを持ち帰り祀ったのが泡瀬ビジュルの始まりです。ということです!
・・・まとまった(笑)
今でも旧暦の5月5日と9月9日のビジュル参拝で 子育て、子安、旅の安全などを祈願するそうです。
ビジュルの由来は分かったけど、ビジュルってなんね?
海で拾って持ち帰ったと言われる「霊験あらたかな」石、霊験が伝えられてる石の事で、つまり不思議な力を持つ「霊石」のことです。
ビジュルに残る伝承
この持ち帰ったとされるビジュルは4つあるそうで、ふた組の夫婦石としてひと組は神社の宮に、もうひと組は泡瀬ビジュルの東側に位置する「アガリノウタキ」に祀られているそうです。
願い事はなんでも叶えてくれる霊験あらたかなビジュルになり、その噂は那覇や首里、遠くは国頭まで広まり拝みにくる人が後を絶たなかったそうで、ビジュルを拝むと病気が治ったり、長い間こどもが居なかった夫婦が子宝に恵まれたりしたそうです。
御嶽や御願所が多い泡瀬
泡瀬の住宅街を散策してると色んな場所に御嶽や御願所があります。
こういう看板が建てられ今でも地域の人に大切にされています。
そんな中、海のそばには竜宮の神にまつわる場所もありました。
泡瀬の防波堤沿いを進むと突如現れる場所。
以前ブログで紹介した泡瀬防波堤の散歩コースにあります。
知らずに通ると一瞬ギョッとしますが、ここにはすごくありがたい話が伝わっています。
ここは竜宮の神が福をもたらすという「黄金子犬(くがにこいぬ)」という話が伝わってます。
貧しい親子が、雨に濡れて売り物にならなくなってしまった薪を竜宮の神様に捧げたそうな。すると、海の中から竜宮の使いが現れ、「お茶を沸かす薪をくれたお前に褒美をやろう。金と犬、どちらか選べ」という事で親子は犬を選んだそうな。しばらく飼ってるとその犬は黄金のウンコをする様になりました。
その噂を聞きつけたお隣の爺さんが、「しばらく犬を貸してくれ」という事で犬を連れていき、毎日たくさんのご馳走を与えたそうです。
しかし、犬は普通にウンコをするだけでちっとも金のウンコをしません。するとお隣のお爺さん、こともあろうか犬を殺してしまいました。
悲しんだ貧しい親子は犬を連れ帰り埋めて上たそうな。
すると埋めた場所からミカンの木が生えてきて、実るみかんがなんと黄金だったのです。
そのみかんは黄金(クガニー)と呼ばれ、親子は裕福に暮らしました。というお話です。
沖縄版の花咲か爺さんのような話ですが、最後が桜でなくミカンな所が沖縄ちっくでいいですね(笑)
因みにクガニーという品種は実際にありまして、シークヮサーよりひとまわり大きいミカンで、皮(うす皮)に少し苦味があるのでシークヮーサーの様に絞ってジュースにするよりかはそのまま食べたほうが美味しいミカンです。
写真は泡瀬ではなく本部町伊豆味にある僕のおじさんのタンカン畑に生えてるクガニーです。
まとめ
泡瀬にはビジュルをはじめ沢山の御嶽や御願所がありますが、御嶽の数だけ伝説があるので、色々調べると面白いですね。
因みに、このまえ黄金子犬の話が伝わる竜宮神の御願所を散歩がてら通ったんですけど、道沿いにヘンゼルとグレーテルばりに犬のフンが落ちてました。
黄金じゃない普通のやつです。
飼い主の皆さん、ペットのフンは持ち帰りましょう。