さて、前回は沖縄の海は奇跡の海なんですって話をしましたが、今回は沖縄の森についてのお話です。
沖縄本島北部には「やんばるの森」と呼ばれる奇跡の森が存在します。漢字では「山原」って書いて「やんばる」って読むんですけど、じゃあなぜこのやんばるが奇跡の森と呼ばれるのかについてです。
このやんばるの森は沖縄本島北部の国頭村、大宜見村、東村にまたがる森なんですが、ここにはやんばる固有種といって世界でもこのやんばるの森にしか生息しない動植物が存在します。有名なものを挙げると、ヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ヤンバルテナガコガネなど、どれも天然記念物に指定されている生き物たちです。
ヤンバルクイナに関しては飛べない鳥として有名で、その知名度は県民が県鳥と勘違いするほどです。(沖縄の県鳥はノグチゲラ)
やんばるの森にしか生息しない固有種がいるってだけでもすごいことなんですが、実はもうひとつ奇跡と呼ばれる理由があります。
それは、やんばるの森は北緯27度線付近に広がっているんですが、世界のほかの北緯27度線付近を見ると、インドの北部だったりエジプトだったり乾燥している国、地域が多いんです。
そんな中、やんばるの森は木々がうっそうと生い茂っているのはまさに奇跡なんです!
この理由については、季節風の影響で雨が多いとか黒潮の影響とか色んな影響があると言われていますが、最近では天然記念物の密猟や、ロードキルと言ってやんばるくいなが車にひかれて亡くなってしまったり、捨てられた飼い犬や飼い猫が野生化して生態系を崩しているっていう問題があります。
僕は「只今いきものんちゅ」(RBCiラジオ AM738/FM92.1)というラジオ番組の取材を通してこの現状を知ったり、ラジオで啓蒙活動をしたりしていますが、これを読んでくれた人に少しでも伝わってくれればと思います。
まぁ沖縄と言えば「海」ももちろんなんですけど、運が良ければ珍しい生き物を見れるかもしれないやんばるの森もなかなか面白いですよ。
それはまた今度に!